2020年9月10日木曜日

「四方よし」令和2年9月号 第66回


 九州全県が台風10号の暴風域に入ったという午後9時のニュースを聞きながら、中村君から「今月、“四方よし”どうします?」と言われていたのを思い出した久保大輔です。九州のみなさんも僕も今夜は眠れない夜になりそうです。それでは、「四方よし」スタートです。

今月は、大正12年に起こった関東大震災の惨事を教訓に、1日は「防災の日」、9月は「防災月間」と定められています。地震や集中豪雨などの自然災害は、人の力で事前に食い止めることはできません。しかし、日頃から災害に対する備えを怠らず、対応できる用意をしておくことで、被害の拡大を防ぐことができます。しかし、「備えを怠らず、対応できる準備」というのは、とても難しいです。何も起きていない時に何を備えておく必要があるのかを、想像するのは難しいです。これは、認知症予防や感染症等でも同じです。非常時になってみて初めて日常に感謝します。病気になってみて改めて健康のありがたさを感じます。「四方よし」で、皆さんそれぞれに、こんな防災グッズがおすすめです!といったお話は、僕には想像力が乏しくてできませんが、もし、何を準備したら良いか迷ったら、一緒にいる家族が必要になりそうなものをお互いに想像して準備するなんていう方法もよい想像力なのかもしれません。

 


果物が美味しい季節になってきました。僕は人に剥いてもらう桃が大好きです。が、自分で剥かないといけないなら梨が好きです。今年は新型コロナの影響で、母と出かける機会も少なかったので、先日、湖東で「梨狩り」を一緒に楽しんできました。前日から「生まれて初めての梨狩り♪」と、嬉しそうで、夜もLINEに「梨の親類(種類)は?」→誤字。「(う)れぴぃ」→誤字&古い。「食べ放題?」「お土産は購入だね。」と、文面からも楽しみにしてくれている様子が伝わってきます。



以前、湖東方面に出かけた時、「イマイチ」と言われ、なぜ、そんなことを言われないといけないのか腑に落ちませんでしたが、今回は、楽しんでもらえそうです。翌朝は、陽射しは強いものの風もあり、梨の木が日陰を作ってくれて涼しい中、「これなら、ゆっくり楽しめるね。」と、話しながら梨狩りの受付に向かいます。農園の方に「表面がツルツルしていて、少し褐色の梨が美味しい梨だよ。」と、見分け方を聞いて梨狩りのスタートです。採った梨は、氷をたくさん入れたバケツで冷やしてから食べます。どの梨もみずみずしくて甘くて冷えていて美味しいです。母も、「やっぱり自分で採って食べるのが、梨狩りの醍醐味だね。」と、上機嫌です。ところが、2個目の梨を食べ終わると「今度は、あっちの木から採ってきて。」と、さっき「自分で採るのが醍醐味」と言っていたのが誰だか自分の耳を疑いたくなります。



結局、
2人で10個以上の梨をお腹いっぱい食べました。帰り道も、「美味しかったね」「元取ったね」と、会話が途切れることなく楽しく帰ってきました。長浜に到着して帰り際、母は車を降りながら「今日のは“あり”。」といって、クラクションを「プッ」と鳴らして上機嫌で帰って行きました。散々、“梨”を食べて、“梨”の話しをしていたのに、最後に“あり”プッじゃないわっ!と思いながら、結局、「たくさん食べたから、もう梨はいいわ。」と、お土産も買わずに帰っていく母を見送りまし
た。